「害魚?ブラックバス」

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OHA! ●システムエンジニア (30) 

最近、北海道ではブラックバスを撃退する話題が一面記事としてあがっていた。
北海道は日本で唯一ブラックバスの生息しない地域として、常々発表されていたが、ここ1,2年でブラックバス生息の地域になってしまった。

当然の事ながら、人が手で入れた事は言うまでもない。
その繁殖率の高さから、ついに生息してると認められるまで増えたのだ。
このブラックバスを北海道では湖の端を爆破して、追いやって完全に捕獲するという形で行うようである。

私はブラックバス釣りを趣味でやっている。
であるから釣りスポットが増えるのは単純に嬉しい。
しかしどこでも釣れる魚であってほしいとは思わない。
確かに身近な場所で釣れるというのは趣味でやるには喜ばしい。
特に子供達はそんなに簡単に遠くへ行けないわけだから、自転車や歩いていける近くに釣り場がある事は本当に重要な事であろう。
私は多分そういう釣り好きの人達と少し違うのだが、なかなか頻繁に行けないからこそ釣りが楽しい。
なぜかというと、ロケーションというのも大事だと考えているからだ。
自然の中でアウトドアしているという感覚があってこそ、仕事のない休日にリフレッシュ出来る部分も大きいからだ。
その辺りは確かに学生達とは大きく違う。

純粋に釣りをする事が楽しいという人からはおしかりを受けるかもしれないが、ただどこでも釣れればOKというわけではないのだ。
今回のようにブラックバスが害魚を呼ばれる事は多く、ニュースでも頻繁に問題として取りあげられる。

元々ブラックバスは日本に生息した魚ではない。
外来魚として日本に放された魚である。
そしてルアー・フィッシングというゲーム性の高い釣りが楽しめる事から、色々な湖に放流される事になった。
そして同様に池という池にも釣り人達はブラックバスを放流していき、本州の湖や池のような水溜りという水溜りに現在ブラックバスは生息している。
確かにこれで生態系は大きく変わったであろう。
これは私も非常に問題だと考えている。
そんなにどこにでも放す事はやはり許される事ではない。
私はバス釣りをする人間ではあるが、今回の北海道でブラックバスを追放しようという流れには賛成である。
そんなに日本中でブラックバスが釣れる必要はない。

私は今北海道に住んでいるが、こちらにいるとバス釣りの話題なんて全くない。
ブラックバスを釣るという釣りが浸透した地域ではないのだ。
ではあえてそんな場所を変える必要はないではないか。
ブラックバスを釣りたいなら、秋田へ行って八郎潟で体験すればいい。
そういう事でそれぞれの湖なんかにも格差が出来るのだ。
日本中の湖がブラックバスが釣れなければならないようにする必要はない。

しかし今回のように爆薬を使うのはどうかとは思う。
自然破壊、他の魚、生物をも殺してしまう事もそうだし、そんな事に予算をさくなら、もっと有効な使い方もあると思うからだ。
ではこの問題にどう立ち向かっていくか、私の単純な発想ではあるが、保護区域を決めてしまうのだ。
この湖はOK、この湖はNOという風にだ。
OKとした場所以外に放した人間も釣りする人間も法的に罰すれば良い。
しかしOKの場所に住むブラックバスについては害魚だとか絶対に言わない事。
それぐらい徹底して決めてしまえば良いのだ。
害魚と話題になる滋賀県の琵琶湖、実際はこのブラックバスを釣りに来る人間の経済効果は大きい。
間違いなく滋賀県という場所はブラックバスによってプラスになっている。
鮎が減るだなんだと苦情が殺到しているが、鮎を食べに来る人間だけの事を考えれば、間違いなくブラックバスを釣りに行く人間が、他の飲食店等に足を運ぶ事で経済は潤っているはずである。
マスコミがブラックバスを叩くのは勝手であるが、その辺りまで含めて報道をしないといけない。

もしブラックバス釣りを禁止にしてしまったとすれば、バブルがはじけたように滋賀県はただの田舎町になってしまうだろう。
こういう問題は必ずしも全部が悪ではなく、どちらにも問題はあるのです。
マスコミは大体片側に立って報道する事で、視聴率をかせごうとしたり、部数を売ろうとしているのだから、その辺りを情報として入れる側の人間も踊らされないようにしないといけない。

こういう風に選別していけば、OKとNOの場所は決められるはずである。
そしてもう一点、ブラックバスのイメージを悪くしているのは、釣りをする人間達のマナーの悪さが原因という事も忘れてはならない。
自分の切った糸は必ず回収し、出来る限りルアーも回収する。
こんなのは社会のマナーとして当然である。道にゴミを捨てるな!
というのと同じなのだから。

これは釣りする上でのルールとして当たり前の事である。
子供達が多いのだとは思うが、罰するぐらい徹底しないといけない。
アメリカでは優勝賞金が7,000万円になるほど注目されたりもする。
まあ元々日本にいなかった魚というのがネックになるのはわかるが、アメリカではそれほど認知された魚なのだ。
もう少し釣りをしない人間もブラックバスを知る必要が絶対にある。
そして我々釣りをする人間も深く考える必要が絶対にある。
簡単に害魚と呼ぶのは本当に止めてもらいたい。
そんなに簡単な問題ではないのだから。