ウォーレン報告

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 佐々木 ●会社役員 (63) 

あの悲劇的な報道は、アメリカからのテレビ放送を楽しみに待っていた日本の家庭に突然飛び込んできた。
私が中学生の頃のことであった。

日曜日の朝のことだと記憶している。
記念すべきアメリカからのテレビ放送が伝えてきたもの、それはケネディー大統領の暗殺事件の第一報だったのだ。

テレビ画面の向うで日本のアナウンサーの声がしていた。
「この記念すべき日に、悲しいお知らせをしなければなりません。」
そんな言葉が聞こえて来た。

銃社会・アメリカの悲劇であった。
その後、事件に関する報告書がウォーレン報告としてまとめられ、本になって書店に並んだ。
さっそく買い込んで読んだのを覚えている。
ただ、もう内容については記憶がない。

あの事件に関する公文書は2039年まで公開されることはないと言う。
逆に言えば、40年になれば公開されるという事である。
そこで息子と話したのは、その時代まで生きて、公開される、その内容に触れて見たいものだという結論だった。
どんなことが記されているのか、今はただ、暗い闇の中で静かに眠っているだけである。