「かけがえのないもの 」

ユウヤ(男)  ●フリーター(22)

先日私にとってかけがえのない存在を2人無くした。
1人は10年来の親友。
私の所為で喧嘩別れをしてしまった。
もう1人は高校時代の友人。
先日自ら命を絶って二度と会えない所へと旅立ってしまった。
今回はこの恩人ともいえる友人について語りたいと思う。
彼は「優しい」人間だった。
明るくて、おせっかいな位世話気焼きで、わがままだけれどどこか憎めない奴で。
自分を道化に仕立て上げる事によって皆を楽しませ、友人皆を明るい気持ちにさせてくれていた。
どこでどう知り合ったのか疑問に思ってしまう程様々な方面に友人を持ち、人望にあふれていた。
不器用で人との繋がりを上手く持てない私に色々な人間と会わせて、その「縁」を持たせてくれた。
彼がいなければ私はこんなにも沢山の「友」に恵まれてはいなかったであろう。
彼のお陰で今の「私」がいる。
と言っても過言では無い。
彼のお陰で(悪い遊びも色々覚えてしまったり、よく派手に喧嘩もしたけれど)本当に楽しい高校生活をおくる事が出来た。
世間では「亡くなった人間は美化、理想化される」と云われているが、それを差し引いても充分に良い奴だった。
彼がなぜこんな残念な事になってしまったのかわからない。
きっと色々な悩みが重なって、思い詰めて、思い詰めた末にこの道を選んでしまったのだろう。
現在私は鬱病を抱えている。
傲慢な考えかもしれないが彼の心中をほんの僅かだが察する事が出来る。
現在の自分に対して不満を抱き、それから逃れる為の方法が解からなくて辛かったのだろうか。
未来に希望を持つ事が出来ず苦しかったのだろうか。
生前、彼はどんなに親しい友に対しても「悩み」を打ち明ける事が無かった。
逆に他人の悩み事や愚痴などを良く聞いて、自分が解決できる範囲の問題だったら喜んで助けになってくれた。
けれど自分の「弱み」は一切見せなかった。
どんなに親しい友人に対してでも常に一線を引いていた。
きっと彼は優しく、臆病な人間だったのだろう。
私は思う。
私を含め、皆が彼に対し「本当に心を開いてたら」こんな悲しい事態を招く事にはならなかったのではなかろうかと。
彼の「死」は私に色々な事を考えさせ、変化を与えてくれた。
これが良い意味での「変化」なのか悪い意味での「変化」なのか今は分からない。
けれどこれが「良い意味での変化」である事を切に願う。そしてこの駄文を読んでくださった方。
あなたも考えて欲しい。
「かけがえのないもの」を失わぬように。最後に、彼、‘とりかいちゃん’の冥福を心からお祈りします。さようなら。そして「ありがとう」