1. TOP
  2. コラム
  3. 「うそつき」

「うそつき」

コラム 独り言 この記事は約 2 分で読めます。 312 Views

sato(男)  ●会社員 (44)

最初の頃はあの人が声をかけてくれるのがただ嬉しかった。
一言、二言話せるだけで楽しかった。

その内あの人が近づいて来ると分かると、自分の体が硬直してくるのが分かった。

気付かれないようにと焦れば焦るほど、なおさら体は硬くなっていった。

周りの子も私の変化には気付いたようだ。
硬い表情の私の方に目線を一瞬投げかけてきた。

そんな呪縛から抜け出せないでいた。
その内あの人の前だとうつむいてしまう自分がそこにいた。

しばらくしてあの人が言った。
「明日の夜、食事に行こうか?」
私は、
「え!ハイ。」
思わず、そう答えていた。

翌日になって、
「今日はちょっと用事ができて・・・・。」
そう言ったら、あの人は
「じゃあ、いつならいいんだ?」
そう聞き返してきた。
「今度の金曜日なら。」
私は答えていた。
「分かった、じゃあ金曜日までご馳走はお預けだな。」
あの人の目が少し笑っていた。

 

\ SNSでシェアしよう! /

ミライ:映画・ドラマ・芸能・スポーツ情報の注目記事を受け取ろう

NO IMAGE

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

ミライ:映画・ドラマ・芸能・スポーツ情報の人気記事をお届けします。

  • 気に入ったらブックマーク! このエントリーをはてなブックマークに追加
  • フォローしよう!

関連記事

  • 「 クリーン作戦 」

  • 「日課」

  • 二年目イチロー

  • 休憩室

  • 「遠い空の向こうに」 (99年米国映画)

  • 「俺のたのしみ」