「千代ちゃん」

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40年会  ●会社員 (36)

小学校4年生の時の同じクラスの子だった。
私の中では将来のお嫁さん候補だった。
そう思っていたのは私だけではあるまいが。

私がけがをして病院に入院した時も、一番に花束を持って来てくれた。
うれしかった。
病室のドアのところに花束を持って立っていた彼女は私にとって正に天使だった。

こんなことだったら又入院すればあの子はまた来てくれるんだなんて、可笑しな空想にも浸ったこともあった。

小学生の私には小学生なりの淡い恋心があったんだなと、ふとあの頃の千代ちゃんのことを思い出している。