「 思い出の渚」

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GSファン  ●会社員 (59) 

大学生活のなかでギターは欠かせないものだった。
ギターの音色は日本人に似合うものに思えてた。
それに誰でも弾けるような歌が多かった。
歌う側と聞く側に垣根はなかった。
歌の原点はまさにそれだと思ってた。
練習嫌いの私にはギターがうまくなることはなかった。
それでも最低限の循環コードを覚えて、うぬぼれだけで作り上げた歌詞をそのコードにのせて仲間内で歌って見せた。
シンガーソングライターって言葉が一人歩きしていた。
学園祭では無理矢理飛び入りでも歌った。
自作の歌ですと紹介しながら歌った。
観客は間違いなく白けてた。
それは分かっていたが、俺が俺がの精神のほうが勝ってた。
恥ずかしさを知らないころの自分だった。
他人のやることは何でも挑戦するというのが自分のモットーだった。
世の中、いつの頃からか風潮が変わってきていた。
音作りなんて生意気な言い方がされるようになっていた。
そんな音作りの風潮が歌う側と聴く側を作っていってしまった。
そして一時の勢いは消え失せていった。
登場の機会を失ったギターが部屋の片隅に取り残された。

 

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