「活字の大事さ・・面白さ・・。 」

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如月次郎   ●無職(45)

5年近くキーを叩いてはもの書きやってきたのに活字を読む面白さ、というものを余り深く考えたこともなかった。
一体どうしてなんだろう。
ひょっとすると、ただ書くだけが目的になっていたのかもしれない。
良く考えると変な話しですね。
書くだけで目的達成では読み手のことなんかこれっぽっちも考えていないことになってしまう。
それっておかしいよ、やっぱり・・・。
ひょっとすると、書くのが快感になっていたんなら、読んでもらっても楽しめるはずなんてないですよね。
よそ様で読んだ色んな文章に物足りなさを感じてたけど、自分の書いてるものにも人様は「何だこれ?」って思っていたのかも・・・。
フィクション・ノンフィクション・小説など色々あるけど、書くだけが楽しみじゃあやっぱり駄目でしょうか。
何でこれ程まで、もの書きにこだわったのかな、って思い出してみると最近テレビでやってるドラマや歌番組そしてお笑い系の番組なんかもあんまり面白いのがない、ってことも関係あるのかもしれないよね・・。
だけど、特別考えたこともなくて。
いつ頃だったか忘れたけど、「やらせ疑惑」とか「出来レース」とかが言われ始めた頃からあんまりテレビを見なくなったような気がします。
BUT でもNHKのドキュメンタリーとかはいい番組を選んで見てたんだけど。
でもどうもニュースなんかも信憑性に欠けるとか言う人たちが結構いて、そういう話を信じちゃうと「本当の話かな?」て疑いの目を向けちゃうんだよね。
NHKでもそうなんだから、民放のクイズ番組とかドキュメンタリータッチの番組にもやらせが横行してるって聞くとどんどんテレビから遠ざかるよね。
結局そういう流れの中でテレビから遠ざかって、読書に向かっていくのかなあ。
あんまり考えたことないけど・・。
だって最近では新聞も結構出来レースとか捏造記事とか嘘を書いてるなんて噂も聞くし・・。
そうなるとやはり小説とかコラムなんかが面白いってなるのかな。
私なんて直筆で文章書くのが嫌いだから、パソコン買ってから初めてたくさん書くようになったんだよね。
それまでで、一番たくさん直筆で書いたのは、16歳の頃文通してたときかなあ。
横浜に住んでた頃に鹿児島の女の子と一年か二年くらい二週間に一通くらいの割合で書いてたなあ。
一通に五ページから八ページくらい書いてたから結構な字数を書いてたんだよね。
でもその子はとっくに結婚してお母さんになってるけど・・・。
でもその時以来、長い手紙って書いたことないなあ。
電話で話せば数分で終わる会話BUT でも便箋に直筆で書いて封筒に入れて切手を貼り付けて、ポストに入れる。
投函した時から返事が来る日を楽しみに待ったもんだよね。
もう三十年くらい昔の話だけど・・・。
懐かしいって言うより、あの頃の純情さや純粋さをどこに置き忘れたのかなあ、なんて思うとちょっと胸が痛むような・・・。
文通してた女の子とは手を握るどころか、何もないままに文通が途切れてしまったけど・・。
でも不思議なもので、淡い恋心みたいな気持ちが今でも残っているから不思議な感じだよね・・・。
手紙・活字・便箋・封筒・切手・投函・郵便屋さん、こんなキーワードが十代の頃にはとっても思い出深く、忘れられず残っているんだなって、改めて思うよね。やっぱり直筆で書くほうがメールより楽しめるのかも知れないね。
キーボードで書いてディスプレーで確認して、ワンクリックで相手の目の前に到着するメールより・・・。
やっぱり直筆かな・・。
下手でも・・・。
何十年ぶりに文通してた女のこのことを思い出して・・・・。