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「好き 」

コラム 独り言 この記事は約 4 分で読めます。 162 Views

はな  ●主婦(24)

私の父は、予備の予備の予備がないと安心できない人でした。
父が亡くなったとき、パイロット万年筆のインクが何箱も、あったのが印象的でした。

父は10人兄弟の末っ子で、昭和3年生まれ。
食事時に、今もどこかでごはんと食べられやんと、死んでいく人間がいてるねん。
とよくいいました。
一粒も残してはいけないし、おはしの持ち方はまちがってはいけないし、話してもいけないし、音を立ててもいけない。
窮屈な人やった。
自分がおしめを替えてもらっていたのを覚えてるといい、ゴキブリを見つけては油かすが走ってるといって追いかけていてなんかとぼけたところもいっぱいある人でした。
小学生相手に難しい哲学の話をしたりしました。
父は音痴なのに小学校の先生だから、音楽の授業を持たなければならなかった。
先生のクラスだけ歌が違うとよく言われていたらしいです。
おもしろいところも、まあ、あった。
だけど、戦時中、13人も兄弟がいて、食べるものに困って、きっと不安を抱えて生きてきたんだろうって思う。
1番上のお兄さんは弁護士で、2番目から下は商売をしていて、末っ子の父は商売をするのが嫌で、高校生の頃家を出て新聞を配達しながら奨学金をもらって教育大にいきました。
先生になれば、奨学金は返さなくていいからね。
父は一生懸命、一生懸命、生きたけど、いつも不安に脅かされて生きていた人だった。
予備がないと安心できない人だった。
予備の予備の予備があって、初めて今あるものを使うことが出来る人だった。
和直さん、私たちはどうして会えない。
愛し合っていることが一番確かなら、この愛を一番優先させてはなぜいけない。
今朝、来社した某社の人にコーヒーをいれますね。
それとも、紅茶の方がいいですか?
と聞いたら、僕はあなたがほしいと言われました。
「何をバカなことを、よかったらどうぞ」とふざけて見せたものの淋しい私は少し喜んだのでした。
こんなことで喜ぶ私は、どこか淋しいオウム。
どこかちかくにいるひとにすがってしまいそうや。
代わりを探す私も代わりにされる彼もかわいそうや。
私はまるで哀れなオウム。
先日メールでいったでしょう。
私のね。
「私を愛して、私を抱いて」そう繰り返す哀れなオウム。
あなたに会えないから、辛くてたまらない。
このつらさに耐えきれない。
いつもにこにこしていて、好かれるからだけじゃない、私がこんな事を感じるから、男を寄せ付けてしまったり、誤解させてしまったりするんだとおもう。
私も予備の予備がないと安心できない?でも、大丈夫。その苦しさにさえ負けなければ、今の私は苦しいけど不安は少ない。
今はね、和直さんの代わりは、誰もきかない。
だから、私は苦しい。
ホストクラブのキムタクじゃあだめ。
代わりが聞かないから苦しんでるし、あなたがかけがえのな人だから、私は安定してる。
どこへも逃げこみようがない。
だから、きっと自分が救われた気がするんやとおもう。
それでも、どこかへ逃避したくなったとき、どことなく淋しくて、どことなく心細くて、悲しい想像が心の中に湧いてくるときは、あなたの横で眠っているときの自分を思い出してみる。
まるで、無防備。
こんな自分をいったい誰に見せることが出来るだろうか・・と、後で考えると可笑しくなる。
せっかく会ってるのに、眠ってしまうもったいなさ。
でも、だから、贅沢。
それは、まるで死んでしまったみたいな感じ。
そこに二人っきりとりのこされて、魚になってどこかに浮かんでいるみたい。
だけど、それはぜんぜん、孤独でもないし、さみしくもないし、よりどころがないわけでもないし、だけど、死んだみたいで、死んだみたいでも、幸せで満たされた感じがする。
私って変やね。
私が死んでしまうくらい、大事にしてくれることが出来るから、あなたはすごい。
だから、私はすごい嫉妬をするんやっておもう。

 

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