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「私の受験生時代」

コラム 昭和の事件 独り言 この記事は約 3 分で読めます。 128 Views

竹部 五郎  ●会社員(48) 

私の受験生時代、「四当五落」とか言う言葉があって
一日の睡眠時間が四時間で合格、睡眠時間が五時間だと不合格になるという
根拠のない言葉に受験生は強迫観念を覚えたものである。
受験も一発勝負の時代だから、その一発にかける思いはたいへんなものである。
当時、浪人時代という言葉がもてはやされるほどで、一浪・二浪は当たり前の時代である。
私も例に漏れず現役での合格を果たすことはできなかった。
高校の先生の助言を聞かず、あくまでも志望校入学を目指したためだ。
「滑り止め」を受けておいた方がいいとか、ワンランク落として受験しなさいというのが、当時の先生の助言であった。
一年間浪人したところで、総合点で10点ほど上乗せするのだって大変だぞ、現状維持できれば御の字だぞと脅かされたものである。
現役時代の頑張りの足りなさを棚に上げて、でも自分は志望校にこだわった。

浪人生活は合格の保証のない中で、ひたすら合格の日を夢見て勉強する毎日であった。
ただ私にとって幸運であったのは、父親がその志望校のある都市に転勤となり親元で浪人生活を送れたことであろう。
毎日父と一緒に家を出て、その大学の正門の前を通って予備校に通った。予備校には一時限開始の一時間前に着いて、まだ誰もいない教室で苦手な古文の勉強をやったものである。
試験に出てきそうな「徒然草」などを読み漁った。

直前模試では希望する学部別の成績で上から16番の成績を残すことができ、試験本番も順調にこなして一年間憧れ続けた志望校に晴れて入学を果たした。

あの一年間の頑張りがその後の人生にどうつながって行ったのか答えが出るのはまだ先のことではあろうけれど、今の時代の推薦入学を考える時、長い一生の中で一年ぐらい一つの目標に向かって頑張ることも、たとえそれに失敗したとしても死に物狂いで頑張る一時期が持てる方がその人の今後を考える時必要ではないかと常々思うのである。

安易にとは言わないまでも、簡単に「推薦状」を発行し、世の中にどんどん送り出していく今のシステムには疑問を抱かざるを得ない。

人生に一度や二度、本気にならざるを得ない時期があってもいいのではないか。
本番で力を発揮してこそ新の実力、そんな修羅場に近い状況を経験してこそ人は大きく成長していくように思う。
受験戦争の功罪については議論の分かれるところではあるが、社会全体が過保護になって「踏ん張る」ことを忘れてしまうような社会になってしまうことを危惧するのは私だけであろうか。

 

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